トリュフ入門 トリュフの魅力をまるごと味わう
はじめに
トリュフはその希少価値と独特の香りで世界中の食通を魅了しています。
トリュフの採集と販売は、多くの地域で厳格に規制されており、その希少性と高価格のために、偽物や劣化したトリュフが市場に出回ることもあります。そのため、信頼できる供給元から購入すること、そしてトリュフの品質を評価する知識を持つことが非常に重要です。
そこで本記事では、トリュフの基本から種類、選び方、相性の良い食材、そして保存方法に至るまで、トリュフの魅力を解説していきます。
トリュフについて
トリュフは、地中で成長する菌類の一種で、その希少価値と独特の香りで世界中の食通を魅了しています。特にイタリアのウンブリア州やマルケ州、ピエモンテ州のアルバ地方など、特定の地理的条件を備えた地域でしか発見されません。トリュフは大きさよりも、実がしっかりとしていて形が美しいものが良質とされており、その生態系は非常に複雑で、特定の種類の木と共生関係を持つ必要があるため、人工的に増やすことは極めて困難です。
トリュフは、その独特な香りと風味のため、高級食材として古代ローマ時代から高く評価されてきました。18世紀には、ヨーロッパの貴族たちがトリュフを豪華な宴会の主役として取り入れ、そのエキゾチックな魅力が広まりました。トリュフを探す伝統的な方法には、特に訓練された犬(または時には豚)を使用して、その強烈な香りを追跡するものがあります。この探索行為自体が、トリュフを取り巻く文化と神秘の一部となっています。
トリュフの種類
世界には60〜70種類のトリュフが存在し、その中でも特に価値が高いとされるのは以下の5種類です。
1. 夏トリュフ(サマートリュフ)
外は黒く、中は黒っぽい黄色。5月から9月にかけてがシーズンで、トリュフの中では比較的手頃な価格で入手可能です。
2. 秋の黒トリュフ(オータムトリュフ)
外は黒く、中は薄い茶色。9月から12月がシーズンで、サマートリュフより香りが強く、価格は中間程度です。
3. 冬の黒トリュフ(ウィンタートリュフ)
外は黒く、中に白のラインが入る。12月から春までがシーズンで、黒トリュフの中で最も高価で高品質です。
4. 白トリュフ
トリュフの中で最も香りが強く、最も高級とされる種類。10月から12月がシーズンで、ピエモンテ州アルバが有名な産地です。
5. 春の白トリュフ(ビアンケットトリュフ)
限られた期間と産地でしか収穫されない希少種。赤褐色のマーブル模様が特徴です。
番外編. ヒマラヤトリュフ
これは主に中国で産出される種類です。主にヨーロッパで算出される黒トリュフ(T. melanosporum)とは種類が異なり、中国のみならず日本でもまれに発見されるイボセイヨウショロウ(Tuber indicum Cooke et Massee)。断面は黒く白いマーブル模様が見られますが、フランス産の黒トリュフが持つ高貴な香りは感じられず、キノコらしいあっさりとした味わいです。価格が安価でソース等、たくさん使用する時に用いられます。
良いトリュフの選び方
1. 旬を理解する
トリュフは季節によって種類が異なります。旬のものを選ぶことで、香りが強く品質の良いトリュフを選ぶことができます。
2. 信頼できるルートから仕入れる
直接生産者から仕入れるのが理想ですが、信頼できる業者から購入するのも一つの方法です。
3. 硬さと密度をチェックする
触ってみて硬く、密度が高いものを選びます。大きさよりも質を重視します。
4. 大きさは1〜2日で使い切れるものを選ぶ
トリュフの鮮度は使い始めたら1〜2日落ちてしまいます。その為、大きいものを1つ仕入れるというよりは40〜60g程の大きさを指定して数粒仕入れた方が良いでしょう。
トリュフの保存方法
トリュフの75〜80%は水分からできているため、その水分を発散させたり、余計にためてしまうことがトリュフを保存する際もっともしてはいけないこと。米とともに保存するという方法もありますが、水分を吸いすぎてしまうので、必ずしも良い保存法とは言えません。
トリュフは1、2日で使い終え、余ったものはトリュフパターにするなど加工品に回して、悪いものを出さないようにすることも必要です。
1. トリュフが届いたら
泥付きのままキッチンペーパーに包み、密閉容器に入れる。キッチンペーパーは毎日取り換えましょう。
そうすれば1週間はこの状態で保存可能。
2. 使う時に泥をキレイにする
泥を歯ブラシやハケなどで掃除する。
使い始めたら1〜2日で使い切るようにする。
使いきれない場合は加工品に回すようにする。
3. 注意点
トリュフは菌類で、子実体と呼ばれる繁殖のための構造物にすぎず、本体は菌糸です。そして胞子を伸ばすことにより成長します。トリュフの表面に胞子が現れ白くみられる場合がありますが、これはトリュフ自体の成長行動による胞子が固まったものであり、この白いカビの発生はいたって普通の事で商品の不良を意味するものではありません。
気になる場合には、軽く食品添加物として扱われる食品用アルコールを吹きかけてブラッシングすると良いでしょう。
トリュフと相性の良い食材・料理
トリュフはシンプルな料理に加えることで、その香りと味わいを最大限に引き出すことができます。トリュフを一品の主役にするのであれば、パスタやリゾット、卵料理などに合わせるのがオススメ。特に白トリュフは生で使用することで、そのデリケートな香りを楽しむことができます。
またトリュフはさまざまな食材とも相性が良く、肉・魚・野菜とジャンルを問わず合わせることができるでしょう。ただトリュフ自体の香りや味が強いため、トリュフ以外を一皿の主役にする場合は合わせる食材も力強いものを選ぶのがオススメ。
フランス料理などでは、ソースに細かく刻んだトリュフを入れる「ペリグーソース」があり、肉料理など合わせたりします。
他にはマッシュルームなどのキノコのペーストに細かく刻んだトリュフを入れ、生クリームで伸ばしてパスタソースやクリームソースとして使わせることがあります。
まとめ
トリュフはその香りと味わいで特別な食体験を提供してくれます。種類や選び方、相性の良い食材を理解することで、トリュフの魅力をより深く味わうことができるでしょう。高価な食材ですが、その価値は一度味わえば納得のいくものです。これからトリュフを使いたいと考えている方にとって、この記事が役立つ情報となれば幸いです。
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サイト管理者
ハルマキ
飲食業界の食品関係営業マンとして、約300軒の飲食店を担当。その経験から、飲食店経営や食品業界のトレンドに精通しています。
また、2023年より株式投資に取り組み書籍・セミナーなどで積極的に勉強中。
本業のかたわら、サイトの運営・作成と株式投資に従事しています。
これまでの経験や知識を活かして、飲食業界のビジネスパーソンそして株式投資に興味のある方々に役立つ情報を発信していきます。