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フォアグラの基礎知識をまるごと解説!


フォアグラに違いってあるの…?

皆さんフォアグラについてどれくらい知ってますか??
「聞いたこと・見たことはあるけど詳しくは知らないな~」と思った人、多いのではないでしょうか。
そこで、今回はフォアグラについての歴史から世界の産地、つくり方、いいものの見分け方など、「フォワグラを使おう」と思ったときにきっと役立つ、フォワグラの基礎知識を紹介していきます!

フォアグラとは

フォアグラのイメージ
フォアグラは、ガチョウやアヒルの肝臓を肥大させて作った世界三大珍味のひとつの食材です。フランス語で「太った肝臓」という意味。
世界三大珍味のひとつとして知られ、高級食材として扱われています。フランスでは、クリスマスや祝い事の伝統料理として親しまれています。

フォアグラにはカモから取れるフォアグラ(フォア・ド・カナール)とガチョウから取れるフォアグラ(フォア・ド・オア)の2種類があり、それぞれに特徴があります。
カモのフォアグラの特徴は柔らかく、しっとりした舌触り。色合いは黄色やクリーム色を帯びています。鴨のほうがガチョウよりもエサの色が表れやすく、ガバージュの際のエサのトウモロコシの色によって左右される為、フォアグラを選ぶ場合はツヤが良くて黄色やクリーム色がしっかりしているものを選ぶと良いでしょう。逆に暗い色や白っぽいものは避けた方が良いですね。
ガチョウのフォアグラの特徴はカモに比べてしっかりしており、火を入れても比較的油が溶け出さない為、ソテーのようなしっかり火を入れる用途に向いています。色合いは白っぽく、形はずんぐりとした豆のような形をしている。大きさはカモと比べて大きく平均して800g程あります。選ぶポイントはツヤが良く、硬すぎず柔らかすぎないものが良い。指で押してカチカチのものや簡単にへこんで押し戻してくるようなスポンジみたいなものは良くない場合が多いです。

フォアグラができるまで

フォアグラは、ガチョウやアヒルを強制給餌(ガヴァージュ)することで作られます。
ガヴァージュとは、カモやガチョウの口に管を挿入し、強制的にエサを詰め込むことです。エサは、トウモロコシや小麦粉、油脂など。
ガヴァージュはひなから約10〜115日間かけて行われ、最後の12〜14日間ほどは、1日に2〜3回エサを与えます。
それによって、カモやガチョウの肝臓は通常の10倍以上に肥大します。
カモのイメージ
※イメージ写真

フォアグラの歴史

フォアグラの歴史は、古代エジプトまで遡ります。当時、人々は渡り鳥の肝臓に栄養価が高いことを知っており、食べていました。古代ローマ時代には、ガチョウに干しイチジクを与えて肝臓を肥大させる方法が開発され、これがフォアグラの起源とされています。
その後、フォアグラはヨーロッパで広く食べられるようになり、フランスの宮廷料理として特に有名になりました。ルイ14世やルイ16世などの王侯貴族がフォアグラを好んだことから、その人気はさらに高まりました。
現代では、フランスだけでなく、ヨーロッパ各地やアメリカ、日本などでもフォアグラは食べられています。しかし、フォアグラの生産方法が動物愛護の観点から問題視されることもあり、賛否両論の議論が続いています。
 

フォアグラの主な生産地

世界のフォアグラ生産量の7割以上をフランスが占めています。フランスでは、南西部のペリゴール地方とランド県が主産地です。
その他の主な生産地としては、ハンガリー、ブルガリア、スペイン、アメリカ、カナダなどが挙げられます。

 

フランス
世界のフォワグラ生産量の7割以上を占め、消費量も世界一。南西部のペリゴール地方とランド県が主産地。また、アルザス地方のストラスブールやラングドック地方のトゥールーズも、産地としてよく知られています。

 

ハンガリー
ドナウ川西岸では、古くからフォワグラが生産されています。ハンガリーは、安価でおいしいフォワグラが食べられる“隠れたヨーロッパの名産地”として有名。

 

ブルガリア
「ルージエ」の生産場があるなど、フランスと密接に関わりをもつ産地。

 

スペイン
近年生産を開始した国のひとつ。
2015年11月に鳥インフルエンザが発生。フランスのフォワグラの日本への輸入が禁止になり、その代用として注目が集まった産地でもあります。

 

アメリカ
アメリカでは連邦法の解沢により、各州でフォワグラの生産や提供の法律が異なります。アメリカ全土でも生産農家は少なく、生産量も1~1.5%と、世界的にみると少ない産地。

 

カナダ
20世紀後半から生産を開始。アメリカへの輸出が多く、ヨーロッパや日本向けに、フォワグラの加工品も生産しています。

いいフォアグラの選び方

高品質なフォワグラは、加熱時に脂の流出が少なく、テクスチャーがなめらか。切り口の角もしっかりしたまま崩れず、弾力があります。

 

近年はヨーロッパの鳥インフルエンザの関係で日本への入荷がない産地などもあり、商品選択の幅が狭まっているのが現状です。

 

そうした中でも、良いフォアグラを選ぶ方法としては、以下のポイントが挙げられます。

 

色:黄色やクリーム色がしっかりしていて、ツヤがあるもの。暗い色や白っぽいものは避けること。

 

大きさ:ガチョウのフォアグラは、大きすぎると油が出やすくなるので、小さいものがおすすめ。

 

触り心地:硬すぎず柔らかすぎず、弾力のあるもの。指で押してカチカチのものや、簡単にへこんで押し戻してくるようなスポンジみたいなものは避けるのが無難。

 

重量で業者に発注を依頼する場合はある程度小さいサイズを指定するのがオススメ。大きいものだとガヴァージュを急いでしたものの場合があり、油が出やすくなりやすい。また色ツヤも小さいものの方がキレイなものが多い傾向があるので、私は小さいサイズをオススメするようにしています。
フォアグラのイメージ

フォアグラの下処理

フォアグラは左葉と右葉の2つからなっている。サイズの大きい右葉のほうが左葉より血管が複雑に入っていないため、下処理がしやすくテリーヌに向いている。左葉は漉してフランやムースなどにしたり、左葉の中の真ん中部分を小ポーションのソテーにしたりする使い方がおすすめ。フォアグラの下処理は、以下の手順で行います。

①血管や筋を傷つけないように右葉と左葉に分ける。

②フォアグラを開く。指や切れにくいナイフなど血管を傷つけないものですること。

③中にある太い血管を探し、慎重に取り除く。後で成形などはするので、しっかりフォアグラを開いてからすること。そうすることで途中で血管が切れたり、取り残したりすることを減らすことができる。

④太い血管の他にも細かい血管が残っているので、指先で探しながら抜き取る。血管の掃除をちゃんとしているかで、できあがり時の口当たりが全然違うので、丁寧に行う。

⑤きれいにしたフォアグラに塩・こしょう・白ポルト酒などで下味をつける。

⑥その後の使用用途に合わせて成形をして、ラップで包み、冷蔵で一晩寝かせて完了!

近年は、冷凍商品で血管の掃除までメーカーさんの方で行ってくれているものや、ポワレ用にカットしてくれているものなどもあるので、予算や使用のシーンによって使い分けることがおすすめです。

まとめ

フォアグラは、高級食材として知られる、ガチョウやアヒルの肥大した肝臓です。フランスでは、クリスマスや祝い事の伝統料理として親しまれています。 フォアグラは、高級食材として知られる、ガチョウやアヒルの肥大した肝臓です。フランスでは、クリスマスや祝い事の伝統料理として親しまれています。
良いフォアグラを選ぶ際には、ツヤがあり、色が鮮やかで、硬すぎず、柔らかすぎないものを選ぶこと。また、カモとガチョウのどちらかを選ぶ際には、それぞれの特徴を理解して選ぶと良いでしょう。フォアグラの下処理は、血管や筋を傷つけないように丁寧に行うことが大切です。
近年は、冷凍商品で血管の掃除までメーカーさんの方で行ってくれているものもあるので、予算や使用のシーンによって使い分けることがおすすめです。
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