フランス料理を簡単に!!
おすすめ調理法7選
(火入れ編)
フランス料理は、食材の旨味を引き出すために、さまざまな調理法が用いられます。なかでも、火入れは料理の味を左右する重要な要素です。
そこで今回は、フランス料理で頻繁に使われるオススメ調理法を7つご紹介します。いずれも家庭で簡単にできるものばかりなので、ぜひチャレンジしてみてください。
1. ポワレ
オススメの食材
身と皮目のしっかりとした魚
(鯛・スズキ・鮭 など)
皮付きのとり肉
(ムネ・もも など)
(ムネ・もも など)
厚くカットした肉類
(フィレ・フォアグラ など)
平たく切りそろえた食材の両面を、油を敷いたフライパンで焼く方法です。食材の両面にきれいな焼き色をつけ、表面は香ばしく中はジューシーに仕上げます。ポイントは、油を熱したフライパンに食材を置いたら、無駄に動かさないことです。皮付きの魚の場合、皮目8割・身側2割で焼くイメージで面を返します。焼く面は盛り付けで表になる面から。理由は、後から焼く面は加熱中に素材から出てきた水分などによって表面がぬれてきれいに焼き色がつきにくいからです。
綺麗に焼き色付けたい場合は火入れをする少し前に塩を振っておくことがオススメです。塩を振ることで身の表面にある水分を塩が吸収し、薄い、汗のような塩水の層ができます。これ拭き取ってから焼くことで表面の焼き色が短時間でつきやすくなります。
また、お肉のポワレでは「アロゼ(arroser)」というテクニックを使うことが多くあります。このアロゼとは焼いている食材から出てきた油・うま味をすくってかける方法のことで、アロゼを肉料理に行うとジューシーに仕上がり、うま味も残さず楽しめるようになります。しかし、魚料理にアロゼを行うと、魚臭さが移ってしまい味が悪くなります。そのため、魚のポワレでは身から出てた油や水分でアロゼを行わず、キッチンペーパーなどで拭き取ると良いです。
2. ソテー
オススメ食材
皮が薄いものや薄切りした魚
(太刀魚 あゆ アジなど)
薄切りやひとくち大にカットしたお肉類
油とも相性の良い野菜
(きのこやほうれん草、ナス・ズッキーニなど)
高温の油膜で包み、一気に素材の表面から水分をとばします。熱したフライパンで素材を油脂とともに強火で加熱する調理法です。
ポイントは、表面を香ばしく、かつ食材の旨みやビタミン類をなるべく逃さずに閉じ込めることで、油脂によって加わる香りやコクもポイントです。高温の油膜の熱で包み、素材の表面からすみやかに水分をとばすことで、これを実現します。
高温調理となるため、使う油脂は風味だけでなく、耐熱性についても考えることが必要です。バターだけでは焦げやすいことから、発煙点の高いオリーブオイルなどを合わせてより高温に対応することもオススメです。
3. ムニエル
オススメの食材
白身魚全般や鮭類などと相性が良い
油分の少ない鶏胸肉なども良い
薄い粉の層を作り、泡状のバターで風味よく焼き上げる方法です。白身魚などに小麦粉をまぶし、バターでゆっくりと焼く、ムニエル。素材の表面に薄い粉の層を作って焼くことで旨みの流出を防ぎます。同時にバターの泡もからみやすくなり、焼き上がりの香ばしさが際立つ。バターは加熱の媒介、かつ風味の核であり、細かい泡の状態を保ったまま素材に何度もかけてアロゼをくり返しながら火を入れます。
油脂が汚れたらふき取り、新しいバターを加えること。とくに焼きはじめに使ったバターには魚をはじめ素材の水分や臭みが溶け出しているのでふき取ることが肝心です。こうして油脂を補いながら穏やかに熱することで、食材が締まることなくふんわりと仕上げることができます。
4. ブレゼ
オススメの食材
長時間煮込む為、パサつかないコラーゲンや脂肪分の多い肉類が良い。
(バラ肉・肩肉・鶏もも肉 など)
鍋にきっちりと蓋をして蒸すように火を通す方法です。材料の1/3量まで液体に浸った状態で沸騰させ、きっちりとふたをしてオーブンに入れ、加熱します。蒸気でゆっくりと火を通すので、加熱している間に肉や野菜の旨味と容器内のだしが合わさって食材が柔らかくなり、風味もよくなるのが特徴です。
肉はブレゼする前に表面を焼いて、うまみを閉じ込めておくのがポイント。
ただ、ブレゼは蓋を閉じたまま完成まで調理をするため、途中で仕上がりを確認できず、作るのが難しい調理法ともいわれています。
なので、最初はオーブンで火入れをせずにご家庭ではコンロやIHなどで火入れをするのがオススメです。
慣れてきたらオーブンでの調理にも挑戦してみましょう!
5. ポシェ
オススメの食材
パサつきやすいお肉類や魚類
(鶏胸肉・ささみ・豚フィレ肉・豚ロース など)
(白身魚や帆立など)
たっぷりの液体の中で材料を加熱する方法です。
たっぷりの量の液体でゆでながら火を通す方法で、使う液体は水のほか、だし汁(ブイヨン)やワインなど。調理後の煮汁を、スープとして使う場合もあります。
火加減はごく弱火でゆっくりと煮込むのが基本です。低温の油の中で、ゆっくり食材に火を通していく料理「コンフィ」もポシェの一種で、液体を使って低温で茹でること全般をポシェと呼ぶ場合もあります。
ポシェで食材をおいしく仕上げるには、「食材が完全に液体に浸かった状態」で低温加熱することがポイントです。しかし、食材が大きいとポシェに必要な液体の量も多くなってしまいます。食材のうまみが染み出したスープやオイルも食べる場合はそれでも問題ありませんが、そうでない場合は、耐熱袋の中に食材と液体を入れて湯煎しながらポシェする方法がオススメです。これなら少量の液体でも食材が浸った状態をキープできるので、うまみを無駄にしてしまうことがありません。
6. ラグー
オススメの食材
肉・魚・野菜 なんでもオススメ
食材によって煮込む液体を
変えてみると良い
(例)牛肉なら赤ワイン
フォン ド ヴォーなど
魚や野菜類はブイヨンや白ワイン
トマトソースなど
ひたひたの液体でじっくりと材料を加熱する方法です。ラグーとはフランス語で煮込むという意味を持ちます。煮汁の中でゆっくりと火を通すシチューなどを作るときに用いられたり、肉や魚介類、野菜などを煮込んでソースとして使われたりもします。
火が通りにくいかたい肩肉やバラ肉を調理するときなどに適しています。
また国や地域によって煮込みに使う液体 (酒類やブイヨンなど) が異なり、さまざまな組み合わせがあります。ぜひ色々な食材で作ってみて下さい。
7. エチュベ
オススメの食材
野菜全般
(季節の野菜などで作るのがオススメ)
淡白な鶏肉や白身魚、ホタテなども
相性が良い
素材自体の水分で蒸して煮る方法です。
(ごく少量の水や出し汁を加える場合もあり)
素材の水分のみを使うため、素材本来の味が引き出され一層美味しく仕上がるのがエチュベの特徴です。使う調理法は基本的に塩だけですが、シンプルな味付けは素材のうまみをさらに引き立てます。塩には素材の水分を引き出す作用もあるため、エチュベとは相性抜群です。
8.まとめ
今回は、フランス料理でよく使われるオススメ調理法を7つご紹介しました。いずれも家庭で簡単にできるものばかりなので、ぜひチャレンジしてみてください。これらの調理法をマスターすれば、いつもの料理をワンランクアップさせることができます。ぜひ、お好みの調理法で、おいしい料理を作ってみてください。
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サイト管理者
ハルマキ
飲食業界の食品関係営業マンとして、約300軒の飲食店を担当。その経験から、飲食店経営や食品業界のトレンドに精通しています。
また、2023年より株式投資に取り組み書籍・セミナーなどで積極的に勉強中。
本業のかたわら、サイトの運営・作成と株式投資に従事しています。
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